本リリースに含まれている新機能をいくつか簡単に紹介します。
既存の公式パッケージに加えて、Zabbix 4.2では新たにRaspberryPi、SUSE Linux Enterprise Server(SLES)用の公式パッケージ、Dockerイメージを提供しています。
Zabbix以外の監視ツールの連携として、クラウド監視ツール「Prometheus(プロメテウス)」のexporterに対応し、exporterから監視データの収集を行えるようになりました。PromQLをサポートし、exporterとのインテグレーションを提供します。dependentメトリクスを使用する事で効率的に大量のメトリクスを収集することができます。ZabbixはPrometheusから収集したデータをJSON形式に変換することもでき、ローレベルディスカバリに直接使用することも可能です。
保存前処理のスロットリング(絞り込み)をサポートし、連続で受信した同じデータを保存しないことが可能となりました。これにより、短い間隔でデータを収集し、即時に障害を検知することができます。
Zabbix 4.2ではJSON/XML内のエラーチェックや正規表現の一致または不一致により収集したデータの検証が可能となり、不正なデータは保存しないことできます。また、収集したデータからエラーメッセージを抽出することもでき、外部APIにてエラーが返ってきた場合などにも適切に処理することができるようになりました。
JavaScriptで作成したユーザー定義スクリプトによる保存前処理をサポートしました。これにより、あらゆる種類のデータ変換、集約、フィルタリング、算術演算および論理演算などが可能になります。
Zabbix 4.2以前では保存前処理はすべてZabbixサーバーで処理していましたが、Zabbix 4.2ではZabbixプロキシで保存前処理を行うようになりました。Zabbixプロキシでの保存前処理とスロットリングを組み合わせることにより、毎秒数百万のデータを処理することが可能となります。
Zabbix 4.2では任意のJSONデータの処理をサポートしていますので、外部APIから収集したデータを利用して監視設定を自動作成することができます。また、JavaScriptによる保存前処理と組み合わせることで、クラウドAPI、アプリケーションAPI、XML、JSON、またはそれ以外の形式のデータなど、様々な外部データソースと連携して監視を行うことができるようになりました。
詳細については、Zabbix 4.2の新機能をご覧ください。 また、Zabbix認定パートナーのSRA OSSにもZabbix 4.2の紹介として掲載いただいております。
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